共働きで2人姉妹を育てる父親の生き残り戦略

5歳と3歳の姉妹を育てています。2020年4月~5月前半:育休準備編 5月後半~8月:育休編 9月~:片働き編。2022年5月~:共働き編

母乳が足りていない、赤ちゃんの体重が増えていないと心配する前に知るべきこと(育休87日目)

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赤ちゃんへの授乳は多くの母親が持つ悩みです。

生活総合情報サイトのAll Aboutでは新生児育児の悩みランキングで乳児の睡眠に次ぐ2位に挙がっており、東洋大学の研究報告では生後1ヶ月の時期に悩んだことトップになっています。

 

これらの集計結果では授乳とひと括りにされていますが、授乳の中でも「母乳が満足に出ていない」ことに対する悩みが多いのではないかと思います。

 

 

そもそも発育曲線は正しいのか

母乳不足という不安の根拠は多くの場合、「標準的な発育曲線に対して赤ちゃんの成長が緩やか(遅い)」ことだと考えられます。

 

そして発育曲線は、母子手帳や育児解説本に書いてあるものをそのまま参照することが多いのではないでしょうか。

 

しかしその発育曲線が正しくないとしたら?というのが今回の趣旨です。

 

母乳育児専用の発育曲線

「母乳育児の子には母乳育児専用の発育曲線を」という報告を日本母乳哺育学会が出しています。

その原文は下のURLに掲載されています。

http://square.umin.ac.jp/bonyuu/info/hatuikukyokusenkaitei2016_20170329.pdf

 

内容を要約すると以下のようになります。

  • 完全母乳育児の場合、母子手帳に載っている発育曲線は不適切
  • 完全母乳栄養児の発育は人工乳の乳児に比べると緩やか
  • そのため完全母乳の乳児は標準体重以下で母乳不足と誤って診断されやすい
  • 医師から人工乳の追加を勧められることが少なくない
  • それにより母乳育児の不安増大や意欲低下の可能性がある
  • 検証の結果、完全母乳栄養児の発育は現行の発育曲線に対し10%も低い

 

上記の検証結果として導き出された「完全母乳栄養児の発育曲線」は以下となります。

(例として男子のみ引用しています。詳細は日本母乳哺育学会の報告を参照ください。

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http://square.umin.ac.jp/bonyuu/info/hatuikukyokusenkaitei2016_20170329.pdf

図は少し分かりづらい書き方になっているのでご注意ください。

 

例えば紫の曲線は完全母乳栄養児のうち、身長(または体重・頭囲)が低い方の10%にあたる時の高さ(重さ・長さ)です。

そしてオレンジの曲線は同様に高い方の10%(低い方から90%)にあたる時の値です。

つまり8割の乳児がオレンジの曲線内に入ります。

 

まとめ

  • 完全母乳の乳児は発育が(傾向として)緩やか
  • 母子手帳の発育曲線は、完全母乳の場合は不適切
  • 完全母乳栄養児の発育曲線を参照すると良い

 

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