共働きで2人姉妹を育てる父親の生き残り戦略

5歳と3歳の姉妹を育てています。2020年4月~5月前半:育休準備編 5月後半~8月:育休編 9月~:片働き編。2022年5月~:共働き編

神宮暦で日々の子育てに取り入れる季節や自然の知恵と知識

日々の計画をまとまるに際し、実用面ではカレンダーアプリが使われるようになり、紙のカレンダーを壁に貼る家庭は減ってきていると思います。

それによって、紙のカレンダーに小さく書かれている季節の区分(節気)や行事を目にする機会も減っています。

 

それ自体は今の大人は紙のカレンダーで育ってきたので自然とインプットされており、また現代では日本の伝統行事を知らなくても問題ないのですが、これからの時代の子育てという観点では悩ましいところです。

 

祝日の意味を知っていた方が休みのありがたみが感じられるし、季節感を身に着けていた方が季節を楽しめます。

我が子の今後の教養定着を案じていたところ、神宮歴を見て感銘を受けました。

 

神宮暦とは

神宮暦(じんぐうれき)とは伊勢神宮の神宮司長が作成している、日本の年間行事や節句をまとめた暦です。

 

日本の暦は飛鳥時代(7世紀)に初めて作られたと伝えられています。それから明治初期まで、暦は農業に活用される一方、神事にも使われていました。

 

そのため中身は夏至や冬至などの科学的な情報だけでなく、神事的なもの、いわゆる迷信も含まれていました。

 

それに対して神宮暦は、明治16年から迷信的記述を排除し、科学的情報のみを記述した日本唯一の「正暦」として全国に頒布されました。そのような背景から、神宮暦は科学的で実用的な暦として配られています。

 

現在でも農林漁業を中心として広く活用されています。

 

神宮暦に書かれていること

神宮暦にはいろいろなことが書かれています。

 

写真だと小さくて読みにくいと思いますが、最初の2ページには年間を通した情報が載せられています。
・西暦 (2022年), 和暦 (令和4年), 干支 (壬寅)
・国民の祝日
・神宮の祭典の日
・日食、月食の日付
・二十四節気(1年を24の季節 (節気)に分けたもの)
・雑節(節分やお彼岸などの季節の変わり目)
・朔の日(新月の日。読み方は「ついたちのひ」)
・満潮、干潮時刻の地点修正

 

早くも、普段見慣れない単語のオンパレードです。上に書いたことを知って調べるだけで、大人でも新しい知識が身に付きます。

 

次のページからは、月ごとの情報が書かれています。

 

神宮暦の各月の情報

例として1月のページを載せています。

 

各月のページには次のような情報があります。
・干支
・月齢
・旧暦の日付
・月が出る時刻と沈む時刻
・満潮と干潮の時刻
・太陽の情報(日の出、南中、日の入りの時刻、昼間と夜間の時間、夜明けと日暮れの時刻)

 

干支が毎日変わっていくこと、ご存じだったでしょうか?

満潮や干潮は地域によっては関係ないと思いますが、月齢も簡単に確認することができます。

 

加えて月ごとに、農業に関するコラムが掲載されています。

例えば6月のコラムは「持続可能な開発目標」として、最近話題に上がることが多いSDGsの視点から農業に展開しています。

 

また別の月のコラムでは農業技術の伝承にフォーカスし、以下を挙げています。
・現在はビッグデータを活用した農業が普及しつつあるが、自然環境は生物多様性や気象条件、社会情勢などの複合要因がある
・そのためデータ農業が熟練の生産者に追いつくには時間がかかるだろう
・まずは野菜工場など閉鎖系でデータを蓄積し、開放系では安定環境の水田に移り、その後に複雑系の畑地に広げていくことが期待される

 

神宮暦を手に取った時は昔ながらの伝統暦だと思っていたので、データ農業に対して肯定的、かつ効果的な展開方法を提案していることに驚愕しました。

昔からの伝統を守りつつ、新しいものも受け入れていて興味深く感じました。

 

神宮暦の入手方法

神宮暦は小歴と呼ばれる簡易版が200円、大歴と呼ばれる詳細版が500円と安価です。

 

発行元である伊勢神宮以外で手に入れる場合は、近くの比較的大きい神社だと取り扱いがある場合が多いです。もしくは各都道府県の神社庁に問い合わせる方法があります。

 

家庭内で祝日や二十四節気、月の満ち欠けなどを日々の話題に取り入れて、教養を自然に身に着けていければと思っています。